Christmas Company collaborated with Raymond Savignac ⅱ
前回の話では、サヴィニャックの活躍についてお話しました。
今回は、サヴィニャックとの出会いについてお話しします。
初めて、サヴィニャックの作品を見たのは、学生の頃、新宿駅のとしまえん遊園地のプールのポスターでした。シロクマの絵が新宿駅の通路を全て埋めつくしていました。
子供が書いたような字で「7つのプール」書かれたその前を通るたびに、立ち止まってみていたユニークな絵と風景は、いまでも鮮明に覚えています。
その作品が、彼のものであるとはまだ知りません。
大人になり、好きな昔のリトグラフを集めているうちに、サヴィニャックという画家の作品が多いことに気がつき、それが、7つのプールと同じ作者だと知った時、パズルがぴったり合ったような嬉しい感覚になったことを覚えています。
当時、代官山にあったギャラリーで、サヴィニャックにクリスマスカンパニーのお店のために絵を描いてもらえたら、どんなに幸せだろう!と軽い気持ちで話していたら、そのまま、ギャラリーの方を筆頭にチャレンジしよう!とオファーすることになりました。
ダメでもともと、でももしかしたら、と待ち望んでいると、サヴィニャックから
「日本にクリスマスあるのか?しかも、1年中?想像がつかない」そう言いながら興味を持ってくれていると聞き
お店やスタッフの写真やクリスマスグッズなどたくさん写真撮り送りました。
それと同時に、日本では殆どが信仰とは無関係にクリスマスが祝われていて、文化として楽しまれている。しかしその分、店の存在は難しいことなどを、伝えました。
それからしばらく経ち「描けたから、とりにおいで」と、完成の便りが届きました。
すぐに、フランスのトゥルーヴィルにある彼のアトリエへ向かいました。
それは、1999年9月のことです。
シャルル・ド・ゴールは、肌寒くクリスマスを思い出すような風が吹いていました。
物語は続きます…。