Christmas stockings 〜 クリスマスストッキングのお話 〜

 

 SNSで海外のクリスマスの様子がリアルに見られるようになった事はとても幸せな事です。

中でも家の中のクリスマスデコレーションはクリスマス好きさんにはたまらないものがあります。たくさんのオーナメントがついた大きなツリー、階段の手すりに絡ませたグリーン、テーブルの上にはスイーツが並びキャンドルも灯されています。そして何と言っても暖炉にかかるストッキングは、クリスマスの定番と言えます。以前にブログで書ききれなかったその歴史についてお話しします。


クリスマスのストッキングを暖炉に吊るす習慣のはじまりは4世紀に遡ります。今のトルコに位置する小アジアに聖ニコラスというカトリック司教がおりました。

彼が旅をしている時、ある村で村人達が貧しい家族について話をしていました。家族の父親は商人で裕福だったのですが、商売に失敗し困窮していました。美しい娘が3人おり結婚のための持参金が用意できずにいたので、聖ニコラスは助けたいと思っていましたが父親が直接の施しを拒否するだろうとわかっていました。ある夜、聖ニコラスは雄大な白い馬に乗って商人の家へ向い、金貨の入った3つの袋を家の煙突へ投げ込みました。金貨は煙突から暖炉の前に吊るして乾かしていた靴下の中に落ちます。翌朝金貨が発見されると、商人と娘たちは大喜びし、その後全員が結婚して幸せに暮らしました、、、という伝説がクリスマスストッキングの歴史として最も広く語り継がれていきました。(ちなみにこの後、彼はサンタクロースとしても関連づけられます)


1822 年にクレメント ムーアが書いた「クリスマスの前の晩」としてよく知られている詩によって、この話は大きく後押しされ大流行していきます。
その後歴史は1930 年代の大恐慌をむかえます。多くの普通の家族は金銭的に厳しく、ツリーを飾ったり贈り物を買う財力はありませんでした。それでも人々はクリスマスには靴下を飾りました。中に甘いオレンジやクルミのようなものを入れる事ですら贅沢でしたが、それを感謝し喜び新年をお祝いしました。

今日に至るまでクリスマスイブには暖炉にストッキングが吊るされているのを見つける事ができます。暖炉のない家でも、本棚やドアノブ、ベッドのフレームなどに掛けられています。こどもも大人も同様に目が覚めると、ストッキングの中に、ナッツ、フルーツ、キャンディー、手作りのアクセサリーなど、さまざまなお楽しみが詰まっている事に気がつきます。日本でよく見かけるお菓子の入ったブーツもここがルーツと言えるでしょう。

クリスマスカンパニーのショップにも暖炉があり、そこには多くのストッキングがディスプレイされています。布や毛糸で作られたストッキングはロングセラーの商品です。家族が増えるたびにストッキングを増やしていく方、ペット用に使われる方。中には
「毎年この中にプレゼントを入れてお友達に渡しているの」とおっしゃって複数購入される方もいらっしゃいます。


my Christmas wish のタグがついたストッキングは、日本で全てハンドメイドで作られています。上質な生地にクリスマスカンパニーで輸入したリボンやレースを付けたり、共布でリボンを作ったり、パッチワークをしたりと手作りの良さを十分に生かした商品です。

聖ニコラスの訪問に備えて、クリスマスストッキングを準備しませんか?きっとワクワクした気持ちが味わえると思います。

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